Majestouch Minila-R Convertible レビュー(主にキーマップ)


2020年8月にダイアテックから発売された変態キーボード『FILCO Majestouch Minila-R Convertible』のプログラマ目線レビューです。主にキーマップのことについて書いています。

製品仕様等

製品仕様や特徴なんかは他のレビューサイトや公式ページを確認していただければと思います。

いわゆるコンパクト系のBluetootth/USB両用キーボードですな。とにかく一番気に入ったところは「デザインがかわいい」点です。私はスカイグレーを買いましたが、ブラックやアサギ色もすごくかわいいと思います。

硬派なキーボードとは思えないキュートなルックス
キーキャップが2層になってるオシャレイズム
人間工学を無視して見た目に振り切るフラットデザイン

見た目的には100点だと思います。

キーボード歴

参考に私のキーボード歴を書いておきます。

  • HHKB Professional BT US配列
  • Realforce for Mac US配列(APC・All30g)
  • Mistel Barocco MD770 US配列 静音軸
  • Razer Blackwidow Lite US配列 オレンジ軸

そしてこのMajestouch Minila-R Convertibleは発売日8/26に買ったので、約1ヶ月半(毎日)使ってきたことになります。

打鍵感

私は静音赤軸を買いました。発売日に買ったのですが、すぐに売り切れになっていたので静音軸はたいへん人気のようですね。タイピング音や打鍵感についてまとめてました。

  • 静音赤軸はマジで静音!(以前Razerの静音オレンジ軸を使っていましたが、それより遥かに静音)
  • キーキャップの表面がスベスベなので爪が伸びていると少し滑ってしまいそうになる
  • キーに段差がないフラットデザインなので、最下段のキーを押すときに手首が沈んでしまう
  • 底打ち感がある(と思う)ので長時間タイプすると手が痺れてくる

といった感じでしょうか。慣れや好みもあるんでしょうが、静音以外は「そこまでいいもんじゃない」というのが本音です。打鍵に関してはどうしてもHHKBやRealforceと比べてしまうのですが、それら比べるとやはり「う~ん」といった感じです。ルックスが良いだけにすごく残念なんですがね・・・。

キーマップ

ここからがメインです。「親指ダブルファンクション」と呼ばれる変態キーバインドの良し悪しについて書きます。なお内容に関してはすべてUS配列について書いてます。(日本語配列についてもだいたいは同じだと思いますが)

基本を抑えておきましょう。これがデフォルトのキーマップです。

US配列のデフォルトキー配列

主な特徴は

  • カーソルキーがFnキーとの同時押し(しかも2箇所)
  • EscキーがFnキーとの同時押し
  • Delキーが右下の方にある
  • Fnキー同時押しのDel・Backspaceが用意されている(他のキーボードでは見たことない)

といったところでしょうか。まあ普通じゃないのはこれを見てもらえれば分かるはず。

なおDIPスイッチで切り替えられる内容は次の通り。

SW1CapsLockと左Ctrlの入れ換え
SW2CapsLockとEscの表裏を入れ換え
SW3「\ |」とDelの表裏を入れ換え
SW4右下カーソルキーの表裏を入れ換え
SW5Mac専用モード
SW6省電力モード オンオフ
DIPスイッチ

私は1と6をオンにして使用していました。

ではこのキーマップに関して私が思うメリット・デメリットを書いていきます。

メリット

DelやBackspaceがFn同時押しで入力できる

右手用Fn同時押し入力

Fn + M = Del、Fn + ; = Backspace となります。この入力は非常に助かります。Fnキーとの同時押してHome/End/PageUp/PageDownを提供しているキーボードは多いのですが、Del/Backspaceは見たことがありません。プログラマなのでこの両キーは多用するのですが、ホームポジションから動かずに入力できるのがとても便利です。

Vimmerなのでコード書いてるときより、ブラウザの検索窓とかVimバインドが使えないところで特に便利ですね。VimやEmacsとなんの脈絡もない M と ; ですので当初は慣れるか不安でしたが、案外すぐに慣れてしまいました。1ヶ月もあればすぐにMと;に指が伸びるようになっているでしょう。

いろいろ考えたんですが、メリットは以上1つだけでした!(好きなキーボードなので持ち上げたいんですが、本当になかったorz…)

デメリット

カーソルが押しづらい

やはり辛いです・・・。慣れないです・・・。HHKBもカーソルはFnとの同時押しなのですが、それと比較してこのMinila-Rのカーソルはなんだかすごく押しづらいです。カーソルは右下と左のESDFキーなのですが、まずは右下を見ていきます。

右下のカーソルキー

どうしてこんなに押しづらいのか。それはこの4つのキーALT(←)、/(↑)、Win(↓)、Del(→)の位置にあると思います。通常のキーボードはカーソルキーが一番右下にあると思うのですが、こやつらは右から2番目の位置にあります。「四隅は無限の空間」と言いますが、長年の慣れもあってか、どうやっても右手が「無意識に一番右下にカーソルキーを探しに行ってしまう」のです。右から2番目じゃなくて一番右を。というわけでいつまで経ってもこの位置にカーソルキーがあるのは慣れませんでした。

では左側のカーソルはどうかというと。

左側のカーソルキー

これは慣れ次第では使いやすいだろうと思います。そこまで慣れませんでしたが。ゲームするときがWASDなので、少し混同するんですよね。でもホームポジションから離れなくてすむので、こちらでも悪くはないんだと思います。ただ左手でカーソルを動かすという習慣がないので、どうにもしっくり来なかった・・・。

親指Fnが難しい

最下段の配列は | ALT | Fn | スペース | Fn | ALT |

親指使うことには慣れているんです。ただ、ALTと混同しちゃうんですよね。どうも親指はALT(MacならCommand)のためにあると体が覚えてしまっているので。というわけでカーソルキーを入力したいのに、親指がFnでなくALTを押しちゃってる場合がよくあります。とにかくよくあります。

一応スペースとFnキーに関してはキートップが盛り上がっている(他はへこんでいる)ので感覚で分かるようになるのかもしれませんが、膨らみなんて普段そこまで意識してないもんですから。。

カーソルを使用する中でも特に混同するのが次のケースなんです。

カーソルキーを使うショートカットで間違えまくり

Ctrl + カーソル とか ALT + カーソル って頻繁に使うショートカットだと思いますが、これが難しい。慣れるまで(完全には慣れませんでしたが)は毎回「え~っと・・」って考えないと打てないんです。

例えばブラウザの戻る ALT+← を入力しようとすると、次のような脳内バグが多発します。

  1. ←を入力するんだから、まず左手の親指でFnだよね。そして右手の人差し指で右ALT。これで←になるよね。
  2. じゃあALTを押さなくちゃ。右ALTは・・・あ、カーソルで使用しているのか。じゃあ左ALTだ。左ALTを押そう。
  3. あれ・・?左手の親指でFn押してるよ。じゃあ左ALTは何指で押せば良いんだ・・・!?仕方ない・・人差し指で押すか。
苦労してALTとFnを同時押しするの図

なんだかとてもしんどい。バッチグーのサインみたいになりました。

だったら左のカーソルを使えばいい。左で慣れたらいいんだ。そう思いました。

しかし罠がありました。それはFnキー押し順問題です!

先ほどと同様、ALT + ← を左カーソル(ESDF)を使って入力する場合を考えてみます。←を入力するには Fn + S と押せば良いわけで、これとALTキーを同時押しすれば成功というわけです。しかし次のような順序でキーを押していくと失敗するんです!

  1. よーし左←押すぞ、左。まずは親指でFnキーを押して置いてと。
  2. ALTの同時押しだもんね。右手の親指でALTを押しますか・・・
  3. さて、最後にSを押せば完成・・・のはずが、うわーーーーカーソルが左に左に動いちゃってるよーーーん!!涙

そうです。先にFnを押していると、右ALTを押したときに左カーソルキーが入力されてしまうのです。正しくALT + ←を入力するにはALT→Fn→Sの順に押さなければならない。すなわちこれがFnキー押し順問題です。

この問題が発生するのは、右ALT、右Win、左Ctrlです。これらの修飾キーはそれぞれFnキーとの同時押しによって←、↓、Escが割り当てられています。こちらが先に発動てしまわないようにFnキーの押し順に注意する必要があります。

頻出するショートカットキーでこれはあまりに酷な仕打ちです・・・。

右手だけでカーソルがしんどい

右手一本でカーソルを入力するのが結構面倒です。基本的には次の2パターンしかないと思います。

右手一本カーソル(親指支点型)
右手一本カーソル(人差し指支点型)

やってみると分かりますが、どちらもやりづらいんです・・・。両手で押せば問題ないんですが、ボーッとしながらとか、料理中に片手でとか、いわゆるオフのときにページをスクロールしたいこが割とあると思うんですが、それが大変にやりづらいんです。

HHKBもFn同時押しですが、あれは小指支点だったので特に苦労することはありませんでした。

左手使えばいいんでしょうが、脳内オフのときってついつい利き腕が先に出ちゃうんですよね・・・。左手はまず出てこない。

Escはやっぱ欲しい

デフォルトのDIPスイッチだと、Escを入力するにはFnと`(バッククォート)を同時押ししなければなりません。そんなもん大した苦労じゃないだろうと購入前は思っていたのですが、これが意外とよく間違える・・・。しかも慣れない・・・。

Vim使ってるときは Ctrl + [ で問題ないのですが、JetBrainsのIDEA製品(IntelliJとかWebStormとか)だと、Escキーを多用します。Vimプラグインを使用していても、EscとCtrl+[は別なので、結局Escは必要。というわけで同時押し必須。

DIPスイッチでデフォをEsc、Fn同時押しを ` (~) にもできるんですが、バッククォートやチルダも割とよく使うキーです。ですのでこれは却下。というわけでEscはFn押し一択。ちょっとは慣れたけど、やっぱ面倒くさいなあ・・・。

一応DIPスイッチでCapsLock←→Ctrlやったりすると、Fn+左CtrlでEscにはなりますが、どうも中途半端な位置に来てしまって、これも私には使い心地がいいものではありませんでした。

むき出しの右下Del

この位置のDelはなかなか勇気のいる配列

刃をむき出しにしたDelキーがたまに刺さってきます。この位置に配列するのはなかなか挑戦的だと言わずにはいられません。DIPスイッチで右ALT・スラッシュ・Win・DELをデフォでカーソルにできますけど、スラッシュ/ がFn同時押しになってしまうなんてVimmerにとっては苦悶でしかないです。というわけでDelはむき出し。

(とはいえ、ワンボタンで簡便に押せるので楽なときは楽だったかも)

まとめ

  • デザインはとにかくカワイイ
  • 静音赤軸はマジで静かだが、長時間使用すると腕がしびれる
  • キーマップは相当な覚悟で慣れないと苦行でしかない

といった感じです(あくまで個人の感想です)。全体的に辛口レビューになってしまいましたが、変態キーマップを前に購入を躊躇している方もいるかと思いまして、特にそのあたりを重点的に書きました。

なにかの参考になればと思います。

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