【Linux】トラックパッドでジェスチャーを可能にする


Linux(Ubuntu)を使用していると、Macのトラックパッドジェスチャーが使いたくなることがあります。特にワークスペースの移動や、戻る(←)・進む(→)が恋しくなります。libinput-gesturesを使用すれば、Macほど快適ではありませんがLinuxでもある程度はできるようになります。

libinput-gesturesの導入

libinput-gestures を導入すれば基本的なことはノー設定で実現できます。

公式の手順通りインストールします。私はUbuntu20.04と21.04でやりました。

まずはinputグループに自身のユーザーを追加します。

$ sudo gpasswd -a $USER input

公式曰くここで再起動が必要とのこと。

続いて必要なライブラリのインストール。(以下のパッケージはUbuntuにおいて必要なパッケージです)

$ sudo apt-get install xdotool wmctrl

さらに、libinput-gesturesが使用するコアライブラリであるlibinput-toolsをインストールします。(UbuntuのようなDebian系のみ必要みたい)

$ sudo apt-get install libinput-tools

最後に本丸であるlibinput-gesturesをインストールします。こちらはレポジトリをクローンして手動でインストールする必要があります。

$ git clone https://github.com/bulletmark/libinput-gestures.git
$ cd libinput-gestures
$ sudo make install
$ cd ..
$ rm -rf inbinput-gestures

一瞬でインストールが完了すると思います。

libinput-gesturesにはsetupコマンドが用意されているので、そのコマンドを叩いて自動起動とデーモンを開始します。

$ libinput-gestures-setup autostart
$ libinput-gestures-setup start

以上でセットアップは完了。簡単ですね。

ジェスチャーの設定は /etc/libinput-gestures.conf にあります。一見しておくとよいと思いますが、基本的な設定は最初からできていて、凝ったことしないならデフォルトからいじる必要はないかも?

もし自分でカスタマイズしたいなら、/etc/libinput-gestures.confを ~/.config/libinput-gestures.conf にコピーして、そちらを編集するといいようです。

デフォルト設定

libinput-gesturesのデフォルトは次のようになっています。

ジェスチャー アクション
3or4本指スワイプ アップ↑ 上のワークスペースへ ※ナチュラルスクロールの場合は下
3or4本指スワイプ ダウン↓ 下のワークスペースへ ※ナチュラルスクロールの場合は上
3or4本指スワイプ レフト← Alt+右(進む)
3or4本指スワイプ ライト→ Alt+左(戻る)
3or4本指ピンチイン Super+S(アクティビティ画面を表示する=Windowキー)
3or4本指ピンチアウト Super+S(アクティビティ画面を表示する=Windowキー)

ピンチイン・アウトが同じアクションなのでちょっと勿体無いものの、基本的にはこれで十分って人も多いんじゃないでしょうか。どのジェスチャーも3本指でも4本指でも発動します。なおlibinput-gesturesでは2本指のジェスチャーは割り当てることができません。

カスタマイズする

デフォルトでも事足りますが、少々変更してちょこっと便利にしてみました。

いじる前に設定ファイルホームディレクトリにコピーしてきましょう。

$ cp /etc/libinput-gestures.conf ~/.config/libinput-gestures.conf

編集するのは~/.config以下のファイルの方ですね。

さて、編集するにあたってカスタマイズ後の設定を次のように決めました。

ジェスチャー アクション
4本指スワイプ アップ↑ 上のワークスペースへ ※ナチュラルスクロールの場合は下
4本指スワイプ ダウン↓ 下のワークスペースへ ※ナチュラルスクロールの場合は上
3本指スワイプ ダウン↓ Ctrl + W(閉じる)
3本指スワイプ レフト← Alt + 右(進む)
3本指スワイプ ライト→ Alt + 左(戻る)
3本指スワイプ 左・上←↑ Ctrl + PageUp(前のタブ)
3本指スワイプ 右・上←↑ Ctrl + PageDown(次のタブ)
4本指ピンチイン Super + S(アクティビティ画面を表示する)
4本指ピンチアウト Super + D(デスクトップを表示)
3本指ピンチイン Ctrl + -(縮小)
3本指ピンチアウト Ctrl + =(拡大)

対応する設定は次のとおりです。

◆ ~/.config/libinput-gestures.conf
gesture swipe up    4 _internal ws_up
gesture swipe down  4 _internal ws_down
gesture swipe down  3 xdotool key ctrl+w
gesture swipe left  3 xdotool key alt+Right
gesture swipe right 3 xdotool key alt+Left
gesture swipe left_up   3 xdotool key ctrl+Page_Up
gesture swipe right_up  3 xdotool key ctrl+Page_Down

gesture pinch in  4 xdotool key super+s
gesture pinch out 4 xdotool key super+d
gesture pinch in  3 xdotool key ctrl+minus
gesture pinch out 3 xdotool key ctrl+equal

変更が完了したら反映させます。

$ libinput-gestures-setup restart

その他に割り当て可能なジェスチャーもありますので、詳しくは公式githubを見てください。

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