左右分離型キーボード【MISTEL BAROCCO MD770】 レビュー


左右分離型キーボードである「MISTEL BAROCCO MD770」のプログラマ目線レビューです。製品仕様等カタログ的な部分は公式や他サイトに任せて、マクロ機能やキーマップなどの部分を中心に本音で書きました。

左右分離型キーボード MISTEL BAROCCO MD770

肩こりにいいと言われる左右分離型キーボードが欲しかったので買ってみました。左右分離型は自作キーボード等で人気はありますが、既製品ではほとんど選択肢がなくて、やっと見つけたのがこのキーボードでした。左右分離という変態度のわりに、キー配列はしごく標準的という点が面白いなと思います。

数ヶ月使ってみて良い点・悪い点色々と見えてきたのでブログ書き記してみようと思います。

製品仕様等

詳しくは日本の販売元であるアーキサイトを見てください。

プログラマ的に気になるFnキー同時押しの部分だけ抜粋しておきます。

Fnキーと同時押し配列

Fnキーが右手小指に来るのでこれを押しながらIJKLでカーソル移動は少ししんどいと思います。Fnキーを別のキーに割り当てることができるので、そうすれば活用できるのかな。私は後述するキーマップ変更ツールでいじってたので、このあたりはあまり使用しませんでした。

キーボード遍歴

参考までに私のキーボード遍歴を記載しておきます。

  • HHKB Professional BT US配列
  • Realforce for Mac US配列(APC・All30g)
  • Razer Blackwidow Lite US配列 オレンジ軸
  • Majestouch Minila-R Convertible US配列 静音赤軸

打鍵感

私が持っているのは静音赤軸になります。その上でタイピング音や打鍵感などを。

  • 静音赤軸だけに心地よい静音です!スコスコスコといった音です。
  • やや軽めの押下圧。体感35~40gぐらい?(キー押下圧はマニュアル等に記載がないみたい?)
  • 少しザラつきのある素材で触感は悪くない

といった感じです。特に悪い点はなく、突出して良い点もないんですが、充分満足できる打鍵感でした。他色のスイッチも試してみたい・・・。

デザイン面

左右分離型なんですが、つなぎ合わせて使うこともできます。といってもただはめ込むだけなんですが。

左右つないげて使ってもよし

左右分離型って個性的なキーボードが多いのですが、BAROCCO MD770は結構標準的なキー配列。目を引くところがありません。おまけに真っ黒でふっつうの印字文字なので、なんかちょっと垢抜けない雰囲気ではあります。2万円ぐらいするので高級キーボードには入るのでしょうが、高級品って感じはしないかな・・・。悪く言えば手触りがちょっと安っぽいというか。

あとは左右を繋ぐケーブルが結構いかつい。昔の固定電話みたいな線です。あと必要以上にUSBケーブルも長いので、必然的にPC周りがごちゃつきます。いまのところ左右分離型でケーブルレスというのは難しいのでしょう。きっと。

マクロ・リマップ機能

マクロ機能やリマップ機能が付いていて、だいたい次のことができます。

  • あるキーを押したら、登録しておいた複数のキー入力が発火
  • Fnキーを別のキーに割り当てる
  • Pnキー(プログラムキー)を別のキーに割り当てる
  • 上記のような設定をレイヤーという単位で保存できる(3つのレイヤーが作成できる)

基本的にはゲームなどの連続入力にマクロ機能を利用したりするみたい。私は右スペースを右Ctrlに割り当てることにだけ使用しています。※後述

良い点

では良い点・悪い点を忌憚なく挙げていきます。

スペースが2つある!(別の用途に使える)

「やたら長いスペースバーが1つあるくらいなら、その左右にユーザー定義キーがあればいいのに」と思っていた私にはスペースキーが2つというのはとてもありがたいです。片方を別の修飾キーに割り当ててしまい、有効に活用できるからです!

私はBaroccoのリマップ機能で右スペースを右Ctrlに割り当て、さらにKeyHacというツールで右Ctrlとの同時押しをいくつか定義して使用していました。非常に快適です!

  • 右Ctrl + hjkl でカーソル移動(←↓↑→)※Vim
  • 右Ctrl + a/e で Home/End ※Emacs
  • 右Ctrl + 左Ctrl + d で Del ※Emacs
  • 右Ctrl + 左Ctrl + h で Backspace ※Emacs
  • 右Ctrl + 左Ctrl + k で 行末まで削除 ※Emacs

といった感じです。CapsLockを左Ctrlに置き換え済みですので、ホームポジションから手を動かすことなく文章の編集ができます。すごく快適。このスペース分割だけでも買ってよかったな~と思えましたね。

右スペースを押しながらVimのごとくカーソルを移動するの図

無意識で押せるスペースは間違いようがなくてとても便利。

さらにこのスペースをワンショットモディファイヤとして使用するのがオススメ。

  • 押しっぱなしだと右Ctrl
  • 押して離すとスペース

のように。

WindowsのキーリマッパーはAutoHotKeyが有名だと思うのですが、KeyHacも優秀ですよ。設定をPythonで書けるので、こちらの方が可読性が高いです。いまから導入したい人はこちらがオススメかな。(ただしAutoHotKeyにしかできないこともある)

Keyhac – Pythonによる柔軟なキーカスタマイズツール

肩が凝らない

月並みなレビューですが、たしかに左右分離型だと肩は凝りにくいと思います。肩甲骨が自然な形でいられるというか。肩こりは確実に軽減しました。

ただし、別のデメリットもあるので、それは悪い点の方でも書きますね。

悪い点

結構キズがつく

割とキズが付きやすい気がします・・・。ひょっとしたら出荷時から?そうだったのかもしれませんが、爪による引っかき傷のようなものがキートップについています。

6キーの上に引っかき傷のようなものが・・・

結構早くから付いてしまいました。その他の場所にも引っかき傷のようなものが少し付いてしまいます。HHKBのときはこんなことなかったのに・・・。手の脂なんかは付く感じじゃないんですけどね。気になる方にはマイナス要素かもしれません。

マウスが遠い

このキーボード固有の問題ではないのですが。おそらく左右分離型キーボードなら同様の当然の結果なんだと思いますが、左右のキーボードを空けて使っていると必然的にマウスが遠くなってしまします。

普段はこれぐらい空けている

利き手が右手だと同然マウスを右側に置くと思うのですが、このようにキーボード間を広く取っていると、マウスがかなり右側に置くことになります。となると当然マウスが遠いです。机の場所も取ります。体から離れた場所でマウスを操作するので、その負担が右腕に来てしまって、キーボードでラクしてる分、マウスで苦労するような感覚があります。そこはかとしれないアウェイ感が右腕に・・・。

チルトがネジ式

チルトとは本体裏のツメをカチッと立てて傾斜つけるアレです。アレがネジ式なんですよね・・・。しかも結構はめにくいです。1段階しかないし、なんかも「とりあえず付けました」感が否めない。私はあまり傾斜をつけない派なので使用しませんでしたが、傾斜必須派にとっては結構なマイナスポイントじゃないでしょうか。

物理的に存在するキーにしかリマップできない

仕方ないことなんでしょうが・・・、MISTEL BAROCCO上に存在するキーにしかリマップできません。例えば右スペースを右Windowsキーに割り当てたいと思っても、BAROCCO上に右Windowsキーがないので、それはできません。リマップ登録する際に、リマップ先のキーを押す必要があるからです。

どういうときにそれが問題になるかといえば、KeyHacやAutoHotKeyなどと併用してキーマップをカスタマイズすることを前提としている場合です。KeyHacでは特定のキーを「ユーザー定義キー」として割り当てることができ、さらにそのユーザー定義キーと同時押しで任意のアクションを起こすことができるのです。例えば ユーザー定義キー + hjkl でVimのカーソル移動をできるようにするとか。これがとても便利なのです。

つまり右スペースをユーザー定義キーに割り当てるためにBAROCCOのりマップ機能で一旦別のキーにマップする必要があるのですが、そのとき割り当てる捨てキーがない、ということになります(ちょっと分かりにくいか・・・)。仕方ないので私は右Ctrlにしていますが、そうすると元々付いている右Ctrlキーに対してもKeyHacの設定が効いてしまうのですね。これが回避できないのが少し残念。

BAROCCOのはハードウェア的にリマップする機能なので仕方ないといえば仕方ないのでしょうね・・・。まあここは割り切れば割り切れる問題ではあります。

まとめ

  • 左右分離型にしては標準的なキー配列
  • デザイン・素材等はややチープな印象
  • 打鍵感は良好(静音赤軸)
  • スペースが2つあるので、片方をワンショットモディファイヤとして使うと最高にゴキゲン
  • マクロ・リマップ機能はゲーマーにはGOODかもしれないが、ツール併用でバリバリカスタマイズするには物足りない

といった感じです。左右分離型の入門用としてオススメできる機種かなと思いました。

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