つい先日発売されたばかりのELECOM製ゲーミングキーボード『VK210』の俺々レビューです。主にゲーム使用と普段使いの観点からレビューしています。
目次
対象製品
この度発売されたキーボードはVK200とVK210という2つのモデルがあります。
VK200 | 65%モデル。いわゆるコンパクトキーボード |
VK210 | テンキーレスモデル。今回のレビュー対象 |
今回はVK210というテンキーレスモデルを購入しました。65%モデルも好きなのですが、仕事柄ファンクションキーを多用するので最近はテンキーレスモデルがお気に入りです。軸は銀軸(スピードリニア)を選択しました。RGBバックライト有り/無しモデルの選択ができるのですが、ピカピカ光るガジェットに興味がないので、今回は無灯モデルを選択。価格差が4,000円もあるので、ライティング不要派は迷わず無灯モデルをどうぞ。
製品の詳細な仕様などはいつも通り公式サイトにお任せするとして、今回も「良かった点」「イマイチだった点」をつらつら~と書いていこうと思います。なお、購入してから数日しか使用していないので、「慣れの問題かな?」という点についてはあまり書かないようにしています。
👍良かった点
30日間は返品可
返品保証キャンペーンと銘打って、購入から30日間は返品可です。もちろん、「使ってみて気に入らなかった」という自分都合の理由でも問題なく返品できるようです。良かった点の最初の点にこれを挙げるのもどうかと思いつつ、実は一番大事なことのような気がするので最初に上げました。結局この手のガジェットの良し悪しって最終的には「手に馴染むかどうか」なんですよね。実際に試してみるのが一番なのですが、電気屋で試し打ちしているだけでは分からない長所・短所ってやっぱ出てくるんですよ。最初は気に入って使っていたが10日程経って短所も目につくようになり気がつけばメルカリに出品、なんてこともよくある話。そういった意味では「30日間試してもいいよ」ってのは、とても太っ腹であると思います。
打鍵感良し
銀軸ということで軽めのキータッチになります。押下圧は45gなのでそんなに軽くないはずなんですが、体感はもう少し軽く感じるかもしれません。カチャカチャ音もなく、どちらかというと「コトコト」に近いかなと思います。個人的には他社キーボードの静音赤軸に近いというフィーリングですね。しっとりとしており、大人のキータッチという感じ(ようわからんw)
銀軸らしくキーストロークは3.5mm・アクチュエーションポイントは1.4mmとなっております。要するに浅めのキータッチでも反応するので、スピードを求めるゲームで有利ということなんですが、元々ARCHISS ProgresTouch TINYの銀軸を使用していた私にとっては何の違和感もありませんでした。むしろそこまで浅さを感じることはなく、タイピングは非常にしやすいです。PBTのマットな質感で肌触りもよく、タイピングが楽しくなりますね。深く重いキースイッチから来た人は最初苦しむかも。
ケーブルの素材が良い
有線モデルなのでUSBケーブルが付属しているのですが、そのケーブルの素材が大変良いと思いました。柔軟性と耐久性に優れたパラコードケーブルというらしいですが、しっかりしているわりにしなりも良くてデスク周りがエレガントになると思いますよ。世の中のUSBケーブルは全部これにしてほしいぐらい。
ゲーマーって、ゲーム時と非ゲーム時でキーボードの置き場所を変えてますって人、結構多いと思うんですよね。なのでケーブルって意外と大事なんです。ケーブルがゴワゴワのガチガチだと、キーボード動かしたときにグイって付いて来たりして何かイラッとしません?そういう些細なイライラを解消してくれるこのケーブル、ほんと好きになりました。
ネオクラッチキーキャップが良い(一部)
ネオクラッチキーキャップというのは、要するにゲームに向いたキーキャップの形状してますよってことです。
例えば上図のWキーはゲームではよく前進として使用されるキーです。通常このキーは左手の中指で押すことになりますが、ネオクラッチキーキャップというのは、キャップ上側に盛り上がりを作っておいて、押下時に指に食いつくようにデザインされているキーキャップなんですね。発想がすごい。
すべてのキーではないですが、ゲームで使用しそうなキーはすべてこのネオクラッチキーキャップとなっています。通常の形状のキーは、中段より下段の右手で押すキーぐらいですかね。
で、この形状、ほんとに役に立つのかと言われれば、正直なところ「個人による」ような気がしています。ただ、個人的に良いなと思ったところは、左の下段のキー、FPS等では親指で押す人も多いであろう「X」「C」「V」「B」キーですね! ここのネオクラッチキーキャップは非常に親指に食いつく感じがあり、押しやすくなったなと実感しています。
ただし、すべてのネオクラッチキーキャップが良かったわけでなく、逆に普通の形状にしてほしかったというキーもあったので、それは後述の「イマイチだった点」で書こうかと思います。
無駄な機能がない
余計な機能が一切ついていないのがメリットだと思います。付いてる機能といえば、ゲーミングモードON/OFFボタンぐらいです(Windowsキー等を無効化できる機能)。ゲーミングキーボードによくある「マクロ機能」とか、そういった機能は一切ないです。
正直、このメリットは、VK210というテンキーレスモデルよりVK200のような65%キーボードの方が活かされると思います。それはファンクションキーの有無と関係しているのですが、例えば Ctrl + F5 というショートカットを入力したいときに、ファンクションキーが無いモデルだと、Ctrl + Fn + 5 という同時押しが必要になってきます。ここでですよ。もしそのキーボードにマクロ機能があって、その設定に Fn + Ctrl が割り当てられたとしたら?そうなんです、発動してしまうんですよ、そのマクロ機能が!これは悲劇です。特にプログラマーなんかにとっては。
というわけで、使わない機能であれば無い方がいいんです。Less is moreとはまさにこのことですね。
レトロなデザインが良い
好き嫌いは分かれるかもしれませんが、いわゆるゲーミングガジェットの近未来的なギラギラした感はまったくなく、むしろレトロな風合いになっています。キー印字もなんか古臭くて好きですね。言われるまでゲーミングキーボードって気付かないかもしれません。配色も白黒のみですし、無骨で実直な仕事をしてくれそうな印象。個人的に大好きですね、こういうの。
👎イマイチだった点
個人的にはどうかな?と思う点もつらつら~と書いていきます。
無変換キーが無い
キーボード自体は日本語配列なのですが、やや変則的な部分があり、その一番手としては「無変換キーが無い」という点です。無変換キーとは通常はスペースキーの左隣についているアレです。アレが無い分、スペースキーとALTキーが長くなっているみたいです。
無くて嬉しいという人もいるかもしれません。が、私は無いと困るタイプです。日本語配列なのであれば付けておいてほしかったです。その理由は「あんなにも役立たずなわりに、あんなにも左手親指で押しやすいキーは他にない」ということ。要するに、本来の無変換とは違う用途で使うとスゲー便利なキーなのに!ってこと。
これはツールが必要になってきますが、無変換キーを他のキーにリマップするとすごく便利に活用できるんです。例えば私はゲーム「フォートナイト」をプレイするときは、この無変換キーに「5番目の武器スロット」を割り当てており、そこにSMGが来るようにしています。瞬発的に押しやすいキーなのでとても便利ですよ。この無変換SMGゴリ押しで幾多の死体の山を築いてきました。
ゲーム以外でも、無変換キー+他のキーを同時押しすることで、カーソル移動や削除・バックスペース等々、様々な割当を楽しむことができ、コーディングなんかにメチャクチャ便利なんですよ。正直これがないと仕事に差し支えるレベル。あのキーが無い人生なんてもう考えられない・・・
メーカーからすると、ゲームにおいてスペースキーは多用するし、洋ゲーでは認識しない(ことが多い)無変換キーなんか取っ払って、空いた場所を有効活用したほうがいいんじゃね?という発想なのかもしれません。たしかにそうかもしれません。ただもしそうなら、それなら「英語配列も出せ」と思います。そういう人は英語配列使いますから。
たったキー1つの話ですが、これは私にとっては致命的でした。
Wから上への指移動が難しい
プレイ中、左手の中指を『W』キーの上に置いておくプレイヤーって多いと思うんですよ。で、そこからFPSの武器チェンなんかで中指を『2』『3』あたりにスライドさせることはよくあると思うのですが、上述のネオクラッチキーキャップのせいで、この動きが若干やりづらく感じます。数日使って慣れてきたような気がするものの、やっぱりたまに引っ掛かるので、恒久的な問題として捉えました。
指によく食いつく(グリップする)がゆえに、滑るように指をスライド移動させるのは難しくなるのかなと思います。このあたり、個人の癖にもよる所だとは思いますが、少なくとも私には馴染みませんでした。うーん残念。他に類を見ないチャレンジだと思うので、なんとか突き詰めて改善していってほしいです。
メディアコントロール系のキーが無い
必須のキーというわけではないものの、無いとやっぱり不便です。デスクトップPCを使用している場合だと、もはやマウスしか操作する方法がないわけで。私はキーリマップツールを併用しているのでなんとかなりますが、そんなツール使っているのは一般的でないと思うので、不便に感じる人は多いのではないでしょうか。
一応『EG Tool』というELECOM純正の設定ツールで割り当てることはできるんですがね。ただこれ、痒いところに手が届くツールではないです。メディアキーを割り当てることもできますが、あくまで単一キーの割当しか変更することができません。Fnキーレイヤーとかあればいいと思ったんですが、よく考えるとそもそもFnキーがないのでどうしようもなし笑
他のキーを殺してメディアキーを割り当てる気にもならないので、あんま役に立ちませんでした。個人的にはゲーミングモードON/OFFキーなんてゲームの開始/終了時に一回押す程度のボタンなので専用に用意するのはやめて、素直にFnキーを置いてほしかった。その上で、ゲーミングモードON/OFFは Fn + Win にするとかね。
底打ち感がある(銀軸限定)
リニアスイッチなので?かもしれないが、タイピング時に底打ち感を若干感じてしまいます。底打ち感というのは、キーをタイプしたときに、底面を叩いたような感触です。バチっとした感じというか? 指が元気なうちは心地よく感じるかもしれませんが、長時間タイピングしていると少し手がしびれたような感じがします。ほんと若干なんですけどね。めっちゃ気になる程度ではなく。
ただこれはリニア系のスイッチでは比較的よくあることなので、気にならない人は気にならないかも。茶軸や青軸には多分関係のない話。
外枠フレームがツヤツヤでダサい
表面はマットでレトロな佇まいなので、大人のキーボード感があるのですが、なんで外枠のフレームはこんなに艶っぽいんでしょうか?
横面なので見えないといえば見えないし、そこまで気になるポイントではないのですが、なんかちょっともったいない気がしますね。安っぽい光沢のせいで、高級感も失われてる気がします。ここも上面と同様にマットな仕上げにしてほしかったなあ。
総評
色々と好き勝手書いてきましたが、簡単にまとめておきます。
- (キャンペーン期間中のみ)30日間返品保証!とにかく試せ!!
以上です。
まとめるとか言いながら一行にまとめてしまいましたが、そういうことです。試せるんだから。こんな胡散臭いブログの記事なんかアテにせず、絶対自分で試したほうがいい!ぜひ試しましょう。
なお、キー重めの茶軸好きの方なら、コスパを考えると↓こちら↓の方がおすすめかもしれません。
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